2020.06.25
卒業生
2020年6月30日(日)13:00〜 2021年度入学希望者向けオープンキャンパスの第1回目を開催します。
オープンキャンパスの最後にはお茶とお菓子を食べながら在校生とお話ができるティータイムがあるのですが、今年からティータイムで使用するグラスウェアを一新しました!
使用するのはKINTOのCASTシリーズ。実はこのCASTシリーズは現インテリアアーキテクチュア&デザイン科の卒業生である城谷耕生さんのデザインしたシリーズです。
CASTシリーズのコンセプトは、
”「妨げないデザイン」をコンセプトとした、シンプルで整然とした美しさをもつCAST。用途に応じて持ちやすく使いやすいプロポーションで、キッチンやテーブルでの動作を流れるようにつなげます。ハンドルの角度は、手に負担がかからないように重力や力点を考慮。カップの口部は、唇を軽くあてただけでドリンクがすっと口先に注がれるように、わずかに外側に広がっています。機能美を備えた品位ある佇まいがあらゆるシーンに映えます。
”
(KINTO HPより引用)
生活の中にICSの卒業生の作品が自然に溶け込んでいるのはとても嬉しいですね。
城谷耕生さんはイタリアデザイン界の巨匠アキッレ・カスティリオーニ氏やエンツォ・マーリさんなどともお仕事をされているとても凄い方です。現在は長崎に拠点を移し、ご自身のスタジオ「studio shirotani」とショップ「刈水庵」を運営されいています。
城谷耕生
1990年インテリアデザイン科(現インテリアアーキテクチュア&デザイン科卒業)
1968年生まれ。1991年イタリアに渡りミラノの建築・デザイン事務所勤務。2002年帰国し長崎県雲仙市にSTUDIO SHIROTANIを開設。イタリアGRANDESIGN最優秀賞、グッドデザイン賞ほか 受賞。作品は東京国立近代美術館、長崎県美術館に収蔵されている。佐賀大学文化教育学部非常勤講師、有田窯業大学と福岡デザイン専門学校の特別講師を務める。2013年雲仙市小浜温泉の過疎化が進む刈水地区にデザインショップ・喫茶「刈水庵」をオープンする。
2014.11.17
卒業生
こんにちは。インテリアデザイン科卒業生の森野 純一(もりの・じゅんいち)です。
私は、インテリアデザインを学ぼうと思い学校を探す際、いくつかの学校を訪問しました。その中でICSを選んだ理由は、2つあります。ひとつは、若い学生ばかりでなく年齢に幅があるので、入りやすいと思ったこと。もう一方は、ICSの先生に「スタートが遅くても問題ない。社会を経験している分、厚みがでる」と、言ってもらえたことです。
ICSに入学し、引け目に感じることがありました。ICSはインテリアデザインの単科校なので、違う分野の学科がないことです。そのような想いから、コンペティションや展示会など、積極的に外で活動することが多くなり、他校の学生と交流を持つようになりました。
外で活動するうちに仕事を頼まれることがあり、学内で課題を評価されても達成感を感じませんでしたが、仕事として行なう作業は、緊張感や達成感を感じることができました。結果的には、引け目だったマイナスの要素が、自分にとってプラスになったと感じています。
上記のような活動から、現場での作業や木工にのめり込み、卒業後、特注家具設計を行なう木工所に入社しました。その後、ゴミとなる切り落とされた素材をもったいないと思い、廃端材によるバッグブランド「マッテ」を設立。「マッテ」とは、「そのゴミ捨てるの待って!」という意味です。
現在はトートバッグを中心に製作を行っていますが、今後の展望として木材など、かたい素材での端プロジェクトをおこしたいと考えています。また、地方を盛り上げていきたい。現場をずっと見ていきたいと、常に考えていて、地方の産地現場から、「来て一緒に考えて欲しい」と言ってもらえるような人になりたいです。
現在は、本拠地工房「ホンマッテ」にて活動しています。
また、岡山県吉備中央町のイノシシ革ブランド「INOKKO」にて、アパレル製品のデザインを担当。NPOメイド・イン・ジャパン・プロジェクトにて、クリエイター部会副部会長として展示会管理や学生との協同企画を計画中。NPOメイド・イン・ジャパン・プロジェクトでは、随時学生ボランティアを募集しています!
最後に、ICSに入学を考えている方・在校生へ、アドバイスを1つ。
「自信を持って欠席しろ!」
欠席しても良いということではなく、何が大事で、何を優先するのかを考え、行動して欲しいということです。授業があったとしても、自分にプラスになる何かがある時には、自信を持って欠席する勇気も必要だと思います。
【プロフィール】
森野 純一(もりの・じゅんいち)
2006年3月ICSカッレジオブアーツ インテリアデザイン科卒業。
ICS卒業後、墨田区の木工所にて特注家具設計、足利市の雑貨ブランドにて広報。
廃端材によるバッグブランド「マッテ」設立。
ライフスタイルショップ「マッテとポッケ」設立。
2014年現在、本拠地工房「ホンマッテ」にて活動中。イノシシ革ブランド「INOKKO」アパレル製品デザイン担当。NPOメイド・イン・ジャパン・プロジェクト クリエイター部会 副部会長。
▼イノシシ革ブランド「INOKKO」
http://inokko.net/inokko/inokko.html
▼NPO法人メイド・イン・ジャパン・プロジェクト
http://madeinjapanproject.org/
【オーダーメイドバッグ「ホンマッテ」】
【イノシシ革ブランド「INOKKO」】
2014.09.22
卒業生
こんにちは。インテリアデコレーション科卒業生の大工園莉佳(だいくぞの・りか)です。
私は、小さい頃から部屋の間取りを考えたり、自分の空間を作るのが好きでした。幼稚園の時にみんなで作った段ボールの家は、いま思い出してもわくわくします。
高校を卒業してすぐにICSに入学しましたが、正直な話、高校を卒業する1カ月程前まで進路を決めていませんでした。ですが、ちょうどその頃にアルバイトをしていた居酒屋がディスプレイに力を入れていて、その担当を任され、自分の手で空間を創っていくことを楽しく感じたことが、インテリアデザインを学ぼうと思ったきっかけになりました。
ICSを選んだ理由は、インテリアデザインだけを教えている専門学校がICS以外になかったことと、学位が取得できるところにひかれたからです。
基礎から教えてくれるので、今まで何もインテリアデザインの勉強をしてこなかった私でも、十分授業についていくことができました。
授業は、チュートリアルと呼ばれる個別授業でおこなわれます。1グループ5~8人なので、先生と近い距離で相談やアドバイスを受けることができるのも、ICSの良いところです。
先生方は、インテリアデザインや建築業界で、現役で活躍なさっている方ばかりです。もっと色々話をしておけばよかったと、卒業してから後悔しています(笑)。
卒業してからは、インテリアデコレーション科の先輩も働いていた、株式会社キャスケードに入社しました。
ディスプレイやショーウィンドウのデザイン、VMD(ビジュアルマーチャンダイジング:「見やすく・選びやすく・買いやすい」売り場を総合的につくること)などが主な業務です。
社長みずから買付けをした、ブロカント(大切にされてきた美しい古道具)雑貨の販売も行っています。
最近では、かねてから親交のある照明会社と合同のショールームを渋谷区に開きました。ショールームには主に各社が取り扱っている照明や、ブロカント雑貨が所狭しと並んでいます。
現在、そのショールーム「BOA SORTE」を任されています。渋谷・恵比寿へご用の際は、ぜひお立寄りください。
▼「BOA SORTE」店内。
▼「BOA SORTE」ボード。
仕事を始めてから、ICSに入ってよかったと思うことがたくさんありました。今の仕事も、ICSに行っていなければお話をいただけなかったと思います。ICSに入っていたからこそ、こなせた業務もあります。
取引先でICS卒業生という方が何人もいらっしゃって、世間の狭さ、ICSの大きさを感じたこともありました。
幅広い年令や多国籍の友達、他の学科や学年、先生方、こんなに多くの人と出会え、繋がりを持てる場はなかなかないと思います。もっともっとたくさんの人と話をして、繋がりを持っておけばよかったと、今になって思います。なので、できるだけたくさんの人と知り合って、話をして、輪を広げていって欲しいです。
▼当時同じ会社にいたICS卒業生と2人でデザイン・施工を担当した「南青山ショーウィンドウ」。
【プロフィール】
大工園 莉佳(だいくぞの・りか)
1993年 神奈川県生まれ。2012年 神奈川県立深沢高等学校卒業。
2014年3月 ICSカレッジオブアーツ インテリアデコレーション科卒業。
2014年4月 株式会社キャスケード入社。
キャスケード×オールウェイズ ショールーム兼ショップ「BOA SORTE」勤務。
株式会社キャスケード ホームページ http://www.decorgalleriababylon.com
BOA SORTE ホームページ http://www.boasorte.info
2014.09.10
卒業生
ICS卒業生が立ち上げたモビールブランド「tempo」が、国立新美術館「SFT GALLERY」にてモビール展「another mobiles」by tempoを8月20日(水)~10月20日(月)まで開催しています!
「tempo」は、インテリアデザイン科卒業生の中村 実穂(なかむら・みほ)さんが代表取締役をされているプロダクトメーカー「mother tool」が、インテリアデザイン科卒業生であり講師としてもお世話になっている村澤 一晃(むらさわ・かずてる)先生(ムラサワデザイン代表)やインテリアデザイン科Ⅱ部卒業生の林 裕輔(はやし・ゆうすけ)さん・安西 葉子(あんざい・ようこ)さんのデザイン事務所「DRILL DESIGN」と立ち上げた、モビールブランドです。
▼「satellite / サテリテ」デザイン:村澤 一晃(太い輪)
「circle waltz / サークルワルツ」デザイン:MUTE(細い輪)
(画像のクリックで拡大表示します)
▼「brain / ブレーン」デザイン:DRILL DESIGN
▼「perspective / パースペクティブ」デザイン:mother tool
▼「I’m only sleeping / アイム オンリー スリーピング」デザイン:寺田尚樹
「another mobiles」by tempo開催にあたって、中村さんを取材させていただきました。
別の展示会に出展されているところにお訪ねし、お忙しい中、インタビューにお答えいただきました。
―― モビールブランド「tempo」を立ち上げた経緯を教えてください。
実家が組み立て製造業をしていて、ICS卒業後、実家に戻りました。
そこで、下請けだけではなく、自社で素材や技術の産地を超えた、人をつなぐものづくりをしたいと思い、「mother tool」を設立しました。
自社製品を作るにあたり、村澤先生に相談をしていたこともあり、村澤先生からモビールを作りたいというお話をいただいたのがきっかけです。
実際に制作してみたら良いものができたので、展示会をやろうという話になり、さまざまなモビールを見る中、DRILL DESIGN制作のモビールを見つけました。
ICS繋がりということもあり、話をしたところ、もう作っていなかったそうなのですが、復刻していただけることになりました。
さらに話が進み、モビールを売っていこうとなった際に、mother toolで売っていくよりもモビールだけのブランドが良いということになり、「tempo」を立ち上げました。
――「another mobiles」by tempo開催に至った経緯を教えてください。
tempoを立ち上げ、恵比寿で初めて展示会を行なった際に、SOUVENIR FROM TOKYO(スーベニア・フロム・トウキョウ)のバイヤーさんが気にいってくださり、今回の展示のお話をいただきました。
―― 来場者へ向けて見どころを教えてください。
tempoには、作品制作の際のルールがあります。
紙を使用してはいけない、具象的なものにはしない、重力やバランスに対してなにかしらの回答を持っている。
このことに注目して見てもらえたらと思います。
また、会場が地下1階にあり、エスカレーターで降りるのですが、はじめに影が見え、近づくにつれ実体が見えてくる、カッティングシートを用いた会場構成も見どころです。
会場構成は、寺田 尚樹さん(テラダデザイン一級建築士事務所代表)にしていただきました。
素材の造形の魅力、重力との絶妙なバランス、静かに動き続ける独自のリズム。
今まで目にしてきたモビールとは違った「another mobiles」をぜひ、ご覧になってください!
「another mobiles」by tempo
【日時】
2014年8月20日(水)~10月20日(月)
10:00~18:00(金曜日のみ20:00まで)
※毎週火曜日定休(祝日または休日の場合は開館し翌日休館)
【会場】
国立新美術館 地下1階「SFT GALLERY」
▼SFT GALLERYホームページ
https://www.souvenirfromtokyo.jp/gallery
【プロフィール】
中村 実穂(なかむら・みほ)
1998年 ICSカレッジオブアーツ インテリアデザイン科卒業。卒業後、実家である組み立て製造会社に勤める。2006年 プロダクトメーカー「mother tool」設立。2013年 モビールブランド「tempo」設立。
▼mother toolホームページ
http://www.mothertool.com/
▼tempoホームページ
http://www.t-e-m-p-o.com/
2012.01.25
卒業生
マルタさんが、普通の旅行ガイドブックではなく、現代のポーランドを、若い日本の女性が興味を持っている雑貨やインテリア&ライフスタイルを通してビジュアルで紹介した『魅惑の東欧・ポーランド インテリア&雑貨めぐり』(画像のクリックで拡大表示します)
こんにちは。インテリアデザイン科II部29期卒業生のマルタ ヴァヴジニャク イヂチです。
現在、フリーランスでデザイナー、通訳、翻訳として活動しています。
このたび、私の母国ポーランドの今を紹介するガイドブック『魅惑の東欧・ポーランド インテリア&雑貨めぐり』を出版しました。
「ポーランドに行きたい!」「ポーランドのかわいいものを紹介してね!」「ポーランドってどんな国?」こんなことを、よく友達に聞かれました。
そんな数々の質問をきっかけとして、2010年に私の中に急に生まれたポーランド紹介本のアイデア。
それも、普通の旅行ガイドブックではなく、現代のポーランドを、若い日本の女性が興味を持っている雑貨やインテリア&ライフスタイルを通してビジュアルで紹介する本がいちばん私にふさわしいと思いました。
この本では、私の出身地であり、ポーランドで最も観光客が訪れる都市、日本で言えば京都のような古都クラクフの最新情報をメインに扱っています。
クラクフに住んでいる友人クリエイター達の魅力的なライフスタイルや、普通のガイドブックには載ってないクラクフのおしゃれスポットの魅力的なインテリア、雑貨やポーランド絵本など、私がセレクトした情報を紹介しています。
今回の出版にあたっては、より自分のアイデアに近いものを作るため、企画から文章の執筆、写真、ページのデザインまで、すべて一人で担当できたのは、とても幸せでした。
また、本の制作では、ICSでのプロダクトやインテリアデザインの制作経験がとても役に立ちました。
これからも、インテリアや雑貨などの分野で、もっといろんな本を作れたら、うれしいです。
『魅惑の東欧・ポーランド インテリア&雑貨めぐり』
著:マルタ ヴァヴジニャク イヂチ
辰巳出版刊
2011年12月1日発行
1,680円(本体1,600円)
▼『魅惑の東欧・ポーランド インテリア&雑貨めぐり』が紹介されているamazonのウェブサイトはコチラ
http://www.amazon.co.jp/%E9%AD%85%E6%83%91%E3%81%AE%E6%9D%B1%E6%AC%A7%E3%83%BB%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89-%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%86%E3%83%AA%E3%82%A2%EF%BC%86%E9%9B%91%E8%B2%A8%E3%82%81%E3%81%90%E3%82%8A-%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%82%BF-%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%83%B4%E3%82%B8%E3%83%8B%E3%83%A3%E3%82%AF-%E3%82%A4%E3%83%82%E3%83%81/dp/4777809331/ref=pd_rhf_gw_p_t_1
【プロフィール】
Marta Wawrzyniak Ijichi(マルタ ヴァヴジニャク イヂチ)
インテリアデザイン科II部 29期(2006年3月)卒業
デザイナー・通訳・翻訳
ポーランド、クラクフ出身。ドイツで東洋美術史を学んだ後、1998年に国際交流基金の奨学金を得て来日。以後、ポーランド語、ドイツ語、英語、日本語の通訳として活躍、ICSでインテリアデザインを学ぶ。現在、フリーランスでデザイナー、通訳、翻訳として活動中。
メールアドレス martawi@live.jp