ICS JOURNAL

木を曲げたい!! 「曲げ木」

前回に引き続き、「木を曲げたい!」と言う学生からの質問にお応えして、今回は「曲げ木」について説明しますね!

曲げ木とは木材の持っている塑性を利用したもので、木材に水分や熱を加え塑性を増し、、、、と書くと難しくなってしまうので、ざっくりと解りやすく書くとこんな感じです。
木材は水を付けると柔らかくなります。更に蒸したり、煮たりするともっと柔らかくなります。そうして柔らかくなった木材の外側に鉄板などの割れを防ぐ板を当てて曲げ、その後木材を固定し乾燥させることで材料を曲げる手法です。

この写真右が大きな蒸し器で、そこから蒸された角材を取り出している所です。

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次にぞの材料の曲げる方向の外側に鉄板を当て、型に沿わせて曲げていきます。

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こんな感じで乾燥させると曲がった材料が完成します。

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画像出典:公益財団法人 あきた企業活性化センター「秋田木工株式会社」

この曲げ木でやはり有名なのはトーネットであり、日本の工場では秋田木工が真っ先に頭に浮かびます。

トーネットは最初に工場による大量生産を確立した人であり、各パーツをそれぞれの部署で作り、ノックダウン(分解)方式で出荷されるため、効率的な大量輸送が可能でした。 

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上の曲げ木のプロセス写真及びノックダウンした状態の写真全てこの「カフェチェアー」
トーネットの椅子”No.14”この椅子は椅子史上、最高傑作にして最大のベストセラーと言われ今日までに2億脚が生産されたといわれています。

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画像出典:ism

他剣持勇がデザインした、シンプルな美しさと機能性を兼ね備えた名作。no202

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都市生活向けの家具として設計されており、省スペース化を実現するためスタッキングが可能になっており、木部の色や張り地の数が豊富で、100通り以上の組み合わせの中から選べるそうです!
実はこの椅子私も大好きで4脚所有しております。曲げ木の足の部分は少し「むくったような面取り」に成っていて、重ねて置いてもその後直ぐに抜くことが出来るのです!これが普通に平らな面で仕上がっていたらきっと摩擦で抜けにくく成ってしまっていたでしょう!
デザイン・強度・生産性・コスト等々本当によく考えられた作品です。

私も以前曲げ木でバングルを作ったことが有ります。電気ポットの中に5ミリ程度の木を入れ、2時間ぐらい放置し、その後手首の形の方に沿わせて巻、2日程乾燥させると形は出来ます!その後形を整えて研磨し、塗装して完成です。大切なことは木を曲げる時に外側に布ベルトでも鉄板でも良いので必ず添えて割れをふせくことです。一度無しでやってみたら直ぐに折れてしまいました。興味ある人はICS田村迄お声がけください!
画像出典:秋田木工株式会社