学校案内在校生インタビュー

在校生インタビュー

01

広がっていく世界

Title of a work
広がっていく世界

倉下美佐子

Students Interview
01

インテリアデコレーション科2年
倉下美佐子
Kurashita Misako

ICS
とても素晴らしい卒業制作ですね。
倉下
ありがとうございます。「& Premium」という雑誌の写真や文章が好きで、この雑誌を表現した建物をつくろうと考えました。最初に斜めの屋根を思いついて、それが雑誌を開いたような形に見えたのをきっかけにイメージが溢れてきました。ただ、住宅街なので奇抜になりすぎず、周りの風景を損なわないように注意しました。
入り口は表紙を開けて入っていくイメージで、雑誌のページをめくると様々な写真が出てくるように、動線で様々なインテリアをめぐるようにしました。また、本を読み込んでいくと知識が深くなるのと同じように深い場所(地下)へと向かうようになっています。雑誌を3次元で表現できたと思っています。
ICS
なるほど。倉下さんは高校卒業後、ICSに入学しましたがどんなきっかけで入学したのですか?
倉下
カフェのインテリアが好きでカフェをデザインしてみたいというのがきっかけでした。私は新潟の佐渡島出身なのですが、周りにはインテリア好きな人もあまりいなかったし、地元にはお洒落なお店も全然無かったので東京に行きたい!という思いも強かったです。
ICS
実際に入学して、学生生活はどうでしたか?
倉下
年上の人も多かったので最初はとても緊張しました。でも、インテリアが好きという共通の話題があったのですぐに仲良くなれましたね。留学生も多かったので文化の違いに触れることができたり、いろいろな人とコミュニケーションできたのは高校生の頃と全然違って面白かったです。
ICS
授業で印象に残っていることはありますか?
倉下
『素材研究』での素材の勉強を通して自分の好みを見つけられました。モルタル、木、真しんちゅう鍮などが好きです。
ICS
その素材使いは卒業制作にも活きていますね。インテリアデコレーション科だと商空間と住
空間のインテリアデザインの課題がありますが、どちらの方が好きとかはありましたか?
倉下
好きな素材が木などの基本的な素材が多かったので住宅デザインの方が向いているのかなと思いましたが、やってみるとやっぱり店舗デザインも楽しかったです。

広がっていく世界

ICS
じゃあやっぱり将来は店舗デザイン?
倉下
そうですねぇ。まだわからないです。もっといろんなことを経験してみたいですね。卒業後は一級建築士事務所タカトタマガミデザインに就職が決まっているのですが、カフェ、結婚式場、個人住宅、店舗など、幅広くやっているので、まずはそこでいろいろ経験してみたいです。
ICS
最後に将来の夢や目標はありますか?
倉下
将来的には独立できればと思っていますがその前に海外にも行きたいですね。海外の設計事務所で働くのか、留学なのかはまだわかりませんが、日本とは違う文化の中でデザインを勉強してみたいです。この気持ちはICSに入ったからこそ芽生えた思いですね。

02

すべての見えない光

Title of a work
すべての見えない光

ケヴィン・シェーン・リン

Students Interview
02

インテリアアーキテクチュア&デザイン科3年
ケヴィン・シェーン・リン
Kevin Shane Lynn

ICS
卒業制作のテーマが盲学校ですが、なぜこのテーマを選んだのですか?
ケヴィン
2015年のピューリッツァー賞を受賞したアンソニー・ドーアの『All the Light We Cannot See(すべての見えない光)』という、盲人の少女が主人公の小説を読んだのがきっかけでした。少女のお父さんが目の見えない娘の為に自分たちが住む街の模型をつくって、触らせ、街の地理を覚えさせるシーンがあります。それで主人公の少女はトライ&エラーを繰り返しながら街を一人で歩けるようになるのですが、そのシーンがとても 印象に残っていました。
ICS
なるほど。小説が発想の源になったというのは面白いですね
ケヴィン
実際に盲学校を見学させてもらってリサーチしたのですが、最初に抱いていたイメージ
とは違いました。リサーチに行く前はみんな静かに遊んでいるのかと思いましたが実際はそんな事も無かったですね(笑)。ただ、当然ですけど健常者の人に比べると感覚が違う。盲学校といっても全盲の人は20%程度で、後は弱視や色盲などの方だそうなので音や感触は当然ですが、色使いも重要だということがわかりました。なので家具や仕上げ材の色のコントラストを強くすることで弱視の方にもわかるようにしました。
ICS
他にデザインでこだわった所はありますか?
ケヴィン
曲がり角だとわかるようにフローリングの貼る方向を変えたり(下図)、部屋が変わるところで絨毯や畳になったりと足の感触を通して自分がどこにいるかわかるようにしています。あと、授業は手で触って認識することが多いので教材を生徒の前に持っていきやすくする為に中華テーブルのように回るテーブルをデザインしました。
ICS
屋根(左図)がアーチ状になっているのは?
ケヴィン
アーチ状にすることによってオペラハウスのように音が反響して聞き取りやすくなるからです。六角形の部屋の中心と屋根の三角形の頂点がリンクしていて声が部屋の中心に集まるようにして自然と教室に人が集まるようにしました。

すべての見えない光

ICS
なるほど。徹底して盲人の方のためのデザインになっていて素晴らしいですね。
ケヴィン
ありがとうございます。
ICS
最後に学生生活はどうでしたか?
ケヴィン
先生との距離が近いのが良かったです。インターンシップ(企業研修)で他の大学の学生とも一緒になりましたが、その大学では学生が50人いて、5~10人しか講評に参加出来ないと聞きました。ICSでは全員、先生からコメントがもらえて、いろいろな話ができたのが良かったですね。

03

手触りのデザイン

Title of a work
手触りのデザイン

米沢拓也

Students Interview
03

インテリアマイスター科2年
米沢拓也
Yonezawa Takuya

ICS
卒業制作について教えてください。
米沢
インテリアマイスター科の1~2年の課題でやったのがヒモ椅子の製作とグループでの小屋の製作。学生最後の作品になる卒業制作では今までよりも難易度が高く、無垢材の要素が入っているものをつくりたいと思っていました。アルバイトでソファの修理をやっていて、ソファにも興味があったので無垢材を使った二人掛けソファをテーマに選びました。
ICS
担当の先生とはどんな話をしましたか?
米沢
まず最初にデザインのコンセプトになるようなものを探してくるように言われました。自然や生き物の有機的な造形に美しさを感じていたので漠然と自然や生き物をテーマにしたいと考えていました。ある日、本屋で動物図鑑を見つけて、その中からイルカのフォルムが無駄がなくて綺麗だと感じました。それでイルカをモチーフにデザインをしてみようと思いました。
ICS
確かにそう言われて改めてイルカを見ると流線的でとても綺麗ですね。ただ、流線的な造形をデザインに落とし込むのは難しそうです。
米沢
そうですね。難しかったです。特に肘の部分はスケッチや模型をつくって何度も繰り返し検討しました。
ICS
特にこだわった部分はどこですか?
米沢
肘掛けの裏をあえてイルカのヒレっぽく湾曲させた所です。フィン・ユールの『No.45』という椅子の肘掛けの裏が湾曲させたデザインになっていて、それを見てピンときました。
ICS
実物も見に行ったそうですね。
米沢
みなとみらいのショールームで実際に座ってみて、肘掛けに触った時の気持ち良さにとても感動しました。実際に目で見て、手で触ってみて、使い心地はもちろん、造形的にも今自分にできる最高のものをつくりたいと改めて思いました。

手触りのデザイン

ICS
インテリアマイスター科の場合はデザインが完成してから自分でつくっていくわけですが実作で苦労したところはどこですか?
米沢
肘の加工は特に苦労しました。木を削るのは本当に大変でした。
ICS
木は削ってしまったら元には戻せないのでどこまで削るか難しいと思います。
米沢
そうですね。それもありますし、モノづくりはサボったらそれがそのままクオリティに直結してしまう。どこまで削るのか、ヤスリをどこまでかけるのか、嘘をつけない感じがあります。
ICS
最後に2年間勉強してみてどうでしたか?
米沢
モノづくりはやった分だけ形になる所が良いと思いました。悩んだり、考えたりしてるだけでは中々形にならない。自分がやったものが「見える化」するのはすごいことだと思います。家具は何十年も使うものだから、加工に1日余計にかかっても、長い目で見ればその1日が重要になってくる。インテリマイスター科の場合は他の学科よりもデザイン要素は少ないですが、触り心地などのミクロのレベルでデザインしているのかもしれませんね。