インテリアアーキテクチュア&デザイン科

2016年11月13日

11月10日(水)インテリアアーキテクチュア&デザイン科3年生卒業制作中間発表

11月10日(水)、インテリアアーキテクチュア&デザイン科3年生の卒業制作中間発表が行なわれました! 

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インテリアアーキテクチュア&デザイン科3年生は卒業制作に関する発表が3回行われます。1回目は計画発表、2回目は中間発表、3回目は卒業制作発表となっており、本日は2回目の中間発表会。 
卒業制作はテーマがフリーで、自分が最後に作りたい題材を見つけます。 

テーマが「建築」であれば、どこの土地で、どんな人が利用するのか。またはもしテーマが「家具」であれば、どのような家具をメインにして空間を作るのか、各自コンセプトやストーリーをまとめて発表します。 
「家具」を卒業制作として選ぶと、ICSらしい特色が出ます。「インテリアデザイン」の単科校なので、「家具」も単体ではなく「空間」や「インテリア」の一部として考えていきます。 

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1人につき3分の発表時間の中で、プロジェクターを使用して作成途中の模型も展示します。

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発表は各チューターの先生を始め、インテリアアーキテクチュア&デザイン科3年生、2年生、1年生全員の前で行います。発表している学生は緊張の面持ち。。ドキドキ... 

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発表者は、「歴史」や「理論」を理解していないと先生方からの鋭い質問に回答出来ません!

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発表を聞いていた私自身が色々と勉強になりました。 
卒業制作は10月から来年2月始めまでの約4か月間の長丁場。学校で3年間勉強して来た内容の集大成になります!今、一番大変な時期だと思いますが...インテリアアーキテクチュア&デザイン科3年生の皆さん、頑張って下さいね!!

広報・昆

2016年2月 8日

INT科卒業研究制作プレゼンテーション

 10日間程のワークショップが終了し、すべての卒業年次の学生たちが卒業研究を提出しました!で、現在A1サイズ6枚〜9枚の大きなパネルと、下級生たちが手伝ってくれた模型が学校中に展示されています。家具を製作した学生は、実物を展示しています。毎年のことですが、「本当に間に合うの?」「もう無理です、間に合いません!」と嘆いていた学生はどこへやら。ちゃんと完成してるじゃありませんか、本当にお疲れさまでした!

 
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 本日、インテリアアーキテクチュア&デザイン科(INT科)の学生は、プロジェクターを使用したスクリーンによるプレゼンテーションを行いました。これは、卒業のための審査を行うとても重要な会で、下級生と、担当した講師の方々が聴講します。


▼プレゼンテーションの様子
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 一人の持ち時間は4分。ピピピーというタイマーの音とともに、強制的に終了させられるので、時間内で全てのプロセスを話そうとせず、完成した模型写真や他の効果的な要素を取り入れて、キーポイントをまとめ、"自分のアイデアを伝える"ことに集中します。


 作品のテーマは、家具もあれば、子供食堂、子供と高齢者が共存する公共施設、町全体を考えたバス停、電車、集合住宅、ホテル(国内&国外)、レストラン、温泉、海の家、山の家、船着場や橋の上の公共空間、舞台デザイン、ギャラリー、サバイバルゲーム場...等々。総勢40名程の多彩なプレゼンテーションが行われました。

 全てのプレゼンテーションが終了すると、講師の方々による作品選抜が行われ、選抜理由と総評を伺っています。

▼これまでの指導を思い、熱いコメントを下さる講師陣と見守る教員スタッフ
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▼それぞれの思いをもって、講評を聞く学生たち
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 講評のポイントとなっているのは、「提出物のクオリティの高さ」や「アイデア展開の向上プロセス」。または「人の動きやシークエンスが考えられているか」、「リアリティ」、「3次元でのプロポーション」等々。熱いコメントを沢山頂き、選抜作品が14点選考されました。例年より少し多い点数のようです。


▼アツすぎる講師陣のコメントに硬直する下級生...
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さて、これら代表作の詳細は、後日「2015年度卒業研究選抜作品 公開プレゼンテーション」のブログでご報告します。お楽しみに!!

事務管理室 GE

2015年12月10日

高齢化社会に向けたインテリアデザインの提案

インテリアデザイン科の2年生は、後期授業より実践的なインテリアデザインを学習することを目標に、様々な業界や企業の皆様に課題を提供して頂き、産学協同課題を実施しています。今回ご紹介する「ZENKOUKAI Project」では、社会福祉法人善光会の皆様をクライアントとしてお迎えし「福祉とインテリアデザイン」をテーマに2012年度より課題を提供頂いています。前年度までの実施課題の中でも、難しいテーマにも関わらず学生ならではのフレッシュな提案が多数生まれてきました。果たして今年はどのような提案が生まれてきたのか、最終講評会の様子と合わせてレポートして行きたいと思います。

▼課題説明の様子
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今年度もデザイン課題の対象空間として、複合福祉施設サンタフェガーデンヒルズをご提供頂きました。課題を始めるにあたっては、施設の見学会なども現地で行い、最終講評会についても施設の一階にあるエントランスホールで作品の発表を行う形をとりました。

▼プレゼンテーション会場の様子
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プレゼンテーションはスクリーンにスライドショーを映しながら行います。また、模型やプレゼンテーションボードも、大事な発表ツールとなります。

▼クライアントからコメントを頂く学生達
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講評は善光会の担当スタッフの方々から直接頂くことが出来ました。5週間を掛けた力作について、現場で働く皆さんの視点から、様々な貴重な意見を頂戴することができました。

そんな力作の中から、今回は6つの作品を紹介させて頂きます。まずは空間系課題(グループホーム)からの3作品です。空間系課題では、特別養護老人ホームのユニット単位となる「グループホーム」を、集合住居としてデザインすることが求められました。

▼cellwall(Designed by Yusuke Sasaki)
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佐々木さんの作品は、回遊性を生み出す住居ユニットが特徴的です。有機的な形は使い方を限定させず、このような飽きのこないデザインが長い時間を過ごす高齢者施設のような空間では大切であると説明してくれました。また、床(漆喰)、壁(木材)といった、自然素材を中心に用い、五感を刺激するインテリア空間になっています。このようなインテリアデザインの考え方がそのまま安全性につながっていること、また素材から照明計画まで高齢者に向けたインテリアデザインを細部に渡って考えていることに高い評価を頂きました。

▼曖昧な場で過ごす人生のひととき(Designed by Koichi Nakazawa)
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仲澤さんが提案してくれたグループホームは、これまでの施設のように整理された空間ではなく、バラバラの空間になっており、沢山の間を生み出していることに特徴があります。そのような曖昧な場を沢山作ることで施設での過ごし方は一つではなくなり、結果的に生活を豊かにすると説明してくれました。さらに、トイレを居室内に設置しないことで、共有スペースに動きが生まれることを意図したようです。インテリアの色彩計画においてもカラフルな壁を設けることで、楽しい空間になっていると同時に、認知症の方への配慮がなされてます。クライアントの方からはこれまでのセオリーにはない空間構成が新鮮であり、意欲的に取り組んだ配置計画を高く評価しているとのコメントを頂きました。

▼まちにすむ(Designed by Yuta Bamba)
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番場さんは作品の中で、グループホームを町にすることにチャレンジしました。ストライプ状のゾーニングは公共空間(カフェ、図書館など)、プライベート空間(住居)、公園空間と変化に富んだものとなっていて、とても楽しそうな空間が模型からも想像することができました。また、開口部の素材にはガラスブロックを使用していて、路地のような公園空間が柔らかくなることを意図したようです。施設の中で色々なことが楽しめる可能性があることを高く評価され、さらに床が色や素材でゾーニングされていることが分かりやすく、入所者には使いやすい空間であるとのコメントを頂きました。

次に道具系課題(高齢者向け家具)からの3作品です。道具系課題では、施設内で使うことを前提とした、高齢者向けの家具プロダクトを開発し、デザインすることが求められました。

▼Cat's Whisker Light(Designed by Hiromasa Kawazuru)
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川水流さんは施設内で行われるワークショップを通じて、入所者自身が作る照明器具の提案を行いました。デザインは「ネコノヒゲ」をモチーフにしており、4色のLEDライトでグループホームのゾーンを識別することを試みています。また照明により現れる天井への光と影の映り込みが、空間を華やかにしてくれます。このようなストーリー性の高い作品であることと、入所者参加型プログラムの提案性に高い評価を頂きました。

▼Friendly Folding Flooring(Designed by Xi Chen)
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陳さんの作品は、車いすにフローリングを加えるという考え方がベースにあるとのことです。具体的には、車いすに折りたたみ式のテーブルを組み込む提案になっていて、車いすの種類に合わせて固定用のパーツを変えるなどの工夫もされています。陳さんはこの課題の為に2週間に渡り車いすでの生活を体験し、デザイン展開の参考にしたとのこと。その努力もさることながら、動画や実演を交えた分かりやすいプレゼンテーションも高い評価を受けました。また、車いすの前にテーブルがあることでの利便性、安全性も考えられていて、ユニバーサルデザインの観点からもとても良く考えられています。

▼L HOME(Designed by Sin ling Low)
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劉さんはグループホームの中の共用空間となる、キッチン、ダイニング、そしてそこで使われる家具をインテリアデザインとして提案してくれました。入所者の目線を意識して考えた、曲線的な天板を持つテーブルや、食事を用意するところから参加するコミュニケーションを誘発するキッチンなど、複数で利用することを意識した、楽しい生活シーンを生み出すインテリアデザインとなっています。また、天井の形を有機的にすることで、一日の中での変化を外の風景とともに感じ取ることもできます。そして通常の老人施設では使われない、大理石などの素材が使われていることも含め、新しさに満ち溢れた作品であることに高い評価を頂きました。

プレゼンテーション終了後にクライアントの皆様から総評を頂きました。色々な人と話し合いながら5週間の課題が進行したことが、最後のプレゼンテーションから感じられ成果の高い課題だったと感じて頂けたようです。また、実際に施設で使いたい、使わせたいと思うデザインが多く、中間発表でのクライアントの意見を上手に汲みとっている結果が、リアリティーを高めることができたのだと思います。そして学生達が初めて体験する福祉施設から受けた印象を、デザインに上手く還元してくれたので、クライアント側も大変勉強になったとのコメントも頂きました。

今回で4回目となるこの課題。これからの少子高齢化社会をデザイナーとして支えてゆくことになる学生達に対し、「福祉」という難しいテーマに取り組むことは少なからず良い経験になっているように感じています。クライアントからも勉強になったというコメントを頂けたように、これからも産学協同課題として、互いに学ぶ姿勢を忘れずに、継続的に取り組んで行ければと思います。今年も貴重な学習の機会を与えて頂いた善光会の皆様に、この場を借りて心よりお礼申し上げます。

2015年5月26日

ヌケガラの空間!!

テラスにブルーシートを敷いて、机を並べて、ピクニック!

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では、ありません(笑)。
インテリアデザイン科1学年、「ヌケガラの空間」課題の作業風景です。
はじめてのデザイン課題に取り組む1年生の様子をお伝えします!

1年生の前期は、造形課題。
第1回目の課題「ヌケガラの空間」は、油土(粘土)と石膏(せっこう)を用いた課題です。
油土で形作られたカタマリを石膏で覆い(おおい)、カタマリを取り除くことでヌケガラが生まれます。物体(カタマリ)と空間(ヌケガラ)が反転する関係、空間の構成、空間におけるスケール感についての理解を深めます。

作業工程は、油土でカタマリを作る→箱の中に入れる→石膏を流し込む→石膏が固まったら石膏を切断→中の油土を取り出す。
上記の写真は、石膏を切断しているところです。

▼切断する前の状態。
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▼切断後。
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▼油土を取り出し中。
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油土を取り出したら、元の形に復元し、カタマリとヌケガラ両方が見えるように配置し、デッサンしました。
並べて見ることで、カタマリから生まれた空間を把握しやすくなります。

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▼先生に球体の描き方を教わっています。
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▼学生が描いた視点と同じように座り、構図や影の付け方についてアドバイスしている先生。
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▼みんなが描いた絵をテラスに並べて、先生が物の捉え方や表現について解説。
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そして、課題は次の段階に進みます。
今度は、石膏と油土を「光と影」を意識しながら再構成。
元の形にとらわれず、油土が石膏を包むようにしたり、全体的に遺跡のようになっていたり、構成の仕方は人それぞれです。

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▼すべてが集まるとすごいインパクトです。
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そして、もう一度デッサン。
今度は、各自が設定したスケールでのアイレベル(人間の目線の高さ)で描いていきます。
自分が小さくなって、その空間を見ているイメージです。

▼光と影がよくわかるように、テラスにてデッサン中。
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▼すべての作品を並べて、鑑賞会。気になった作品にポストイットを貼ってもらいました。
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▼先生もじっくり鑑賞しています。
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鑑賞後には、"なぜポストイットを貼ったのか"や"制作者の意図"などの意見交換がおこなわれました。

また、先生から作品を鑑賞する際のポイントについてのお話も。
上手い・下手、良い・悪いという表面的なことだけではなく、「なぜこうなっているのか」など掘り下げて考える。自分だけが気づけるような面白いところを探してみるなどのアドバイスをいただきました。

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次の課題は「光と影と空間」。
こちらの様子についてもリポートしますので、お楽しみに!!


インテリアデザイン科1学年担当
飯泉

2014年7月28日

学生の為の成型合板(ルール違反?)

前回アップ致しました「INT2 家具課題講評」Part2です。
今回はチョット変わった方法で成型合板にチャレンジしましたのでピックアップしてお伝え致します。
本来成型合板は「木を曲げたい!!「成型合板」」でもお伝えした通り雄型と雌型の間に単板に糊を塗って挟み、乾燥させて作るのがセオリーですが、このやり方では型の精度はもとより、型の製作に掛かるお金が学生にとっては大きな負担と成ってしまいます。そこで今回は新たな試みとしてスタイロフォームで雄型のみ制作しビスの圧着力で成形をするという手法にチャレンジしました。この手法で成型合板をする事で上の問題は解消し、本来考えなければいけない、「抜け勾配」もあまり気にしなくて良いので、チャレンジしました!

スタイロフォームで作った型ではビスが効かないのでこの様に角材をスタイロに埋め、そこをめがけてビスを50ミリピッチ程の間隔で打っていきます。ひたすらビスを打ち続けます。。。
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写真では分かり難いですが三日後、今度は打ったビスを抜きまくってます!!
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そして、外した物の耳を落として揃え、木ネジの穴にパテを埋めた状態です。
これに外側はブナの突板を、内側と木口にミルクペイントの白で塗装をして行きます。
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完成した物を実際の設置場所に置き、講評を行っている所です。
この作品は写真のように、ICSのリソースにて本を選ぶ時にチョット腰掛けて本を見る時用にデザインされた物だそうです。
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下の貫があまり計画されていない形態なので少し違和感を感じますが、今後再度検討し作りなおすそうです。
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以上。学生の為の成形合板でした!
この手法で製作した場合全体的に凸凹が出来てしまい、又接着も甘くなってしまいますが、学生がデザインの検証等に製作するにはこれで十分だと思います。
皆さんも興味があれば是非課題等でチャレンジしてみて下さいね!

2014年7月25日

INT2 家具課題講評

7月25日(金)本日は昨日提出となりましたインテリアデザイン科2学年の「家具デザイン2」の講評会が行われました。
この課題は単に椅子をデザインするだけではなくICSの校舎内に設置場所を決め、その場所の空間性や人の行為等々を考慮し「座」をデザインする課題です。

私も講評に参加していたので全ての作品を撮影できませんでしたが、いくつかご紹介致します。
先ずはポッとする作品
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この作品はICSのエントランスに設置されていました。
この椅子(ICSに新しく生まれた生物(ペット))はICSの入り口で暖かく全ての人」を出迎えてくれるそうです(^_^;)

次はシリコンとウレタンで出来たスツールです。
受付の前に梱包された箱状の物が置かれていて、なんと!それがスツール!!
荷物を結んでいるように見せている黄色の紐もシリコンチューブで、中に黄色い絵の具を入れて制作したそうです!触った感じも座った感じも面白い作品でした!!
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1階のPC用椅子。。。なんとバランスボールです!!
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現在は立ち上がった時に転がってしまったりまだまだアイディアとしては生な状態ですが、この椅子がきちんとした製品になれば腰の悪い私も絶対に欲しい商品です!

階段の踏面に設置する携帯式の椅子
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折りたたみ式ですので、色々なテラス階段等で設置できます

今年度は例年A+SAの溶接機をお借りしていたのですが、ICSでも新しく溶接の機械を購入したので鉄の作品も多く見受けられます。
コチラはチュートリアルブースの角にひっそりと座るための椅子で蜘蛛の巣をイメージし、更に座面はホコリをイメージして製作したそうです!
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コチラも鉄を使用して作った作品です!手摺の構造を上手く捉えてデザインしていると思います。
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最後に紹介するのは自動販売機横に設置された椅子「カン」
アルミ缶が拡大されたような作品で面白いですよね!
中には合板の構造体がしっかりと入っており、且つ斜めに潰れた感じがとっても良かったです!
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2014年7月 7日

木を曲げたい!! 「曲げ木」

前回に引き続き、「木を曲げたい!」と言う学生からの質問にお応えして、今回は「曲げ木」について説明しますね!

曲げ木とは木材の持っている塑性を利用したもので、木材に水分や熱を加え塑性を増し、、、、と書くと難しくなってしまうので、ざっくりと解りやすく書くとこんな感じです。
木材は水を付けると柔らかくなります。更に蒸したり、煮たりするともっと柔らかくなります。そうして柔らかくなった木材の外側に鉄板などの割れを防ぐ板を当てて曲げ、その後木材を固定し乾燥させることで材料を曲げる手法です。

この写真右が大きな蒸し器で、そこから蒸された角材を取り出している所です。
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次にぞの材料の曲げる方向の外側に鉄板を当て、型に沿わせて曲げていきます。
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こんな感じで乾燥させると曲がった材料が完成します。
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画像出典:公益財団法人 あきた企業活性化センター「秋田木工株式会社」

この曲げ木でやはり有名なのはトーネットであり、日本の工場では秋田木工が真っ先に頭に浮かびます。

トーネットは最初に工場による大量生産を確立した人であり、各パーツをそれぞれの部署で作り、ノックダウン(分解)方式で出荷されるため、効率的な大量輸送が可能でした。 
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上の曲げ木のプロセス写真及びノックダウンした状態の写真全てこの「カフェチェアー」
トーネットの椅子"No.14"この椅子は椅子史上、最高傑作にして最大のベストセラーと言われ今日までに2億脚が生産されたといわれています。
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画像出典:ism

他剣持勇がデザインした、シンプルな美しさと機能性を兼ね備えた名作。no202
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都市生活向けの家具として設計されており、省スペース化を実現するためスタッキングが可能になっており、木部の色や張り地の数が豊富で、100通り以上の組み合わせの中から選べるそうです!
実はこの椅子私も大好きで4脚所有しております。曲げ木の足の部分は少し「むくったような面取り」に成っていて、重ねて置いてもその後直ぐに抜くことが出来るのです!これが普通に平らな面で仕上がっていたらきっと摩擦で抜けにくく成ってしまっていたでしょう!
デザイン・強度・生産性・コスト等々本当によく考えられた作品です。

私も以前曲げ木でバングルを作ったことが有ります。電気ポットの中に5ミリ程度の木を入れ、2時間ぐらい放置し、その後手首の形の方に沿わせて巻、2日程乾燥させると形は出来ます!その後形を整えて研磨し、塗装して完成です。大切なことは木を曲げる時に外側に布ベルトでも鉄板でも良いので必ず添えて割れをふせくことです。一度無しでやってみたら直ぐに折れてしまいました。興味ある人はICS田村迄お声がけください!
画像出典:秋田木工株式会社

木を曲げたい!!「成型合板」

現在インテリアデザイン科2学年が家具のデザインと実作の課題を行っています。
そんな中、学生からの質問で木を曲げたいという質問がありました。今回は木を曲げるということで「成型合板」と「曲げ木」について皆さんにも簡単に説明しますね!

今回は成型合板です!

先ずは成型合板を説明する前に合板について知ってもらわなくてはいけないと思います。

合板(ごうはん)Plywoodとは、薄くスライスした単板を奇数層、繊維方向を
90°回転させながら、互い違いに重ねて接着した木質ボードのことです。この様にして面材を作ることで本来木材が持っている繊維方向による強度の違いを無くし、木材の反り(変形)を少なくしています。
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成型合板ですが、これは凸と凹の型の間に薄くスライスした単板を接着剤を塗り重ねて型にはめることでその間の形に曲がった部材が完成するというものです。
形態により面材の場合、合板のように互い違いに単板を積層するものと、脚などの様に線材の場合必要な強度は1方向なので互い違いには積層せずに同じ繊維方向で積層します。又角材の一部分だけを曲げる物を「部分成形」と言い、アルヴァ・アールトの脚がそれで出来ています。
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成型合板で出来た作品ですが、成型合板と聞いて私が真っ先に思い浮かぶのは「チャールズ・イームズ」や「アルバアアルト」であり。日本のメーカーでは「天童木工」ですが、代表的な作品を紹介しましょう!

チャールズ・イームズ LCWチェア
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画像出典MOMA STORE

医療用添え木「レッグ・スプリント」
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画像出典 Mid-Century MODERN Blog

アルヴァ・アールト
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最後の写真がアアルトが行った実験の物です。部分成形が良くわかると思います。上の開いている部分に接着剤を塗り、型にはめて乾燥させると椅子の用にL字の脚が出来上がります。
参考図書:いす100のかたち ヴィトラ・デザイン・ミュージアムの名品

天童木工の名作!
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成型合板の大きなデメリットは型の金額がかかってしまう事だと思います。ですが上で紹介した作品はどれも同じ形の組み合わせで出来ているので、製作する型の種類は1つだけで良いのです!!スゴイですよね!!!!
画像出典:天童木工 


学校でも20年ぐらい前から成型合板にチャレンジしていて、型の金額を押さえるためにスタイロフォームで作ったり色々なチャレンジをしています。
是非みなさんもICSでチャレンジしてみてください。

2013年8月 2日

INT-2 家具系課題『座る形』

インテリアデザイン科2年生の前期最終課題は、家具系課題『座る形』でした。

この課題は、ICS柿の木坂校舎内の空間に、その場所の状況に応じた「座」の姿勢をとるに適したデザインの提案を行うことが求められました。
インテリアデザインを学ぶ学生として、住宅・店舗といった空間デザインからの延長としての道具・家具を計画するだけでなく、道具・家具デザインからの延長としての空間デザインを考えることの重要性を意識し、ICS校舎内部という身近な空間を構成する一要素として、適切な形を作り上げることが必要となります。

課題ではまず、設置場所を決定し実測を行いながら空間のスケールを把握して行きます。
そして1/5程度のスタディーモデルを沢山作成します。
 
  
 
 
課題が始まってから二週間後に、これまでに作成したスタディーモデルや図面を使って中間発表を行います。
 
 
中間発表の結果はデザインの担当チューターからフィードバックを受け、この後に始まる原寸プロトタイプの作成に反映させて行きます。
また、今回のプロトタイプ制作に使用する素材(ex.木材、金属、布、FRPetc)は自由ですが、素材の特性を把握した上で製作を行うことが求められているので、提案したモデルに対して適切な素材のセレクトができているかどうかについても、家具製作のスペシャリストである先生方から厳しいチェックが入ります。
 
 
その後、実作に向けて現寸図の作成や工程表のチェックを行い、プロトタイプ制作に入ります。提出日が近づくと、教室のそこら中が制作スタジオになり、各々のペースで完成に向けて作業を進めて行きます。
 
△スタイロフォームを使った制作
 
△モルタルを使った制作

ICS柿の木坂校舎の地下工房でも、担当の先生方から制作ノウハウに関する指導を受けたり、難しい作業については補助を受けながらの実作が進行して行きます。
△作業台では最後の仕上げ作業中
 
△ボール盤での作業補助を行う田村先生
 
△接着を行うのにも工夫が必要です

約二週間のプロトタイプ制作期間を経て、課題最終日には設置場所に作品を持ち込んでのプレゼンテーションが行われました。通常の課題では、教室で図面・模型などを使ってのプレゼンテーションですが、この課題では現場で実演をしながら行うことに特徴があります。
△地下のテラスで使うベンチの構造をチェック
 
△1Fリソースルームへ向かう階段の段差を利用した提案
 
△既存のひつじの形をした家具をもっと活かせる座具の提案
 
△1Fエントランスの建具枠を上手く利用したスタッキングスツールの提案
 
△教室のパイプ椅子よりも更に軽い椅子の提案
 
△教室の椅子の提案 その2
 
△耐久性に問題ないかを、担当チューターが自ら座って確かめます
 
△ロッカーの下段を使いやすくするための移動式座具の提案
 
△屋外階段の手すりを使ったキリンの形をした座具の提案
 
△教室への日射を遮るルーバー状の折りたたみ座具の提案

どれも力作ばかりでした。
五週間の成果が原寸プロトタイプという目に見える形になるので、学生にとっても達成感の大きな課題です。
今年度より素材を自由にしてのプロトタイプ制作でしたが、それが作品の可能性を広げたことはもちろんのこと、素材と向き合うというインテリアデザイナーとして必要な姿勢を確認できる、良いきっかけ作りができたと思いました。

INT-2担当:戸國義直



2013年6月13日

INT-1 『光と空間』途中経過

INT-1の『光と空間』の課題が原寸大での実作に入りました!

 

中間発表まではスチレンボードやケント紙などを使ってスタディしていましたが、原寸

では段ボールを使用して制作します。


今までの紙を使ったスタディとは違い、どう作るか、 接合はどうするか、構造はどうか

などなど、原寸制作ならではの問題が生じてきます。

 

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△ スケッチで検討....黒板じゃなくスケッチブックにしてください(^^;)


また、大きな空間になるので制作も大変です。

一人でできる作業ではないので、グループのみんなの協力が必要です。

 

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 △ 身長より大きな空間

 

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 △ 教室が手狭なのでテラスで作業するグループ

 

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 △ 移動させるのもひと苦労


グループでの作業は、時には意見のぶつかり合いも、もちろんあります。 

とことん話し合って、全員が納得できるまで検討することが大切なのです。

クラスには色んな年齢、様々な国籍の学生がいます。高校生だった人、大学生だった人、

働いていた人。バックグラウンドは違えど、みんなデザイナーを目指す学生なのです。

どんどん意見を言い合って、“ 自分たちの ” 光の空間を作ってください。

課題提出は来週です!残りわずか。がんばりましょう!

 

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△ みんなで話し合い

 

 

INT-1担当:まつもとさくら